痛み

痛みとは、悪いことだと考えがちだが、あながちそうではない。慢性的な持続的な、もうどうしようもない痛みは辛いことだが、体の異変、ちょっとした痛み、早期の痛みというものは、大変重要なもので、体から感じられるとても大切なシグナルなのである。

この痛みというものに、人はもっと注意を払うべきです。痛みには原因があります。その痛みの原因をはっきりさせること。それが生活を営む上で重要で、痛みがあれば、その原因を早期に突き止め、対処していく。あるいは、自分の中で、その痛みの原因をきちんと整理していく。これが健康な生活を営む上で、最も簡単で、かつ、自然で基本的なことです。

痛みはほっておくと、麻痺してしまいます。脳が痛みを和らげるように働き、余り痛みを感じなくなってしまう。しかし、痛みの原因というものは依然そこにあり、何も変わっていない。このようなことが積み重なっていくことで、本来はありえないほどの痛みがあるはずなのに、本人、つまり脳は痛みを感じることができない状況になってしまう。体の悪い所(患部)が進行しても、本人はもう気づかなくなってしまう。このような小さな痛みを見過ごすことで、人間は不健康になっていく。そういう面があると思います。なので、痛みに気づいたら、放っておくのではなく、その原因をはっきりさせ、対処することが必要です。

知らないことの重要性

情報化社会の現在、インターネットで情報が簡単に手に入る時代、知らないということはとても重要な事です。

知らないということは、知ろうとする意識が未だあるということです。つまりは興味や好奇心がある状態で、知ってしまってからではそれらは薄れてしまいます。

子供はあまり物事を知りません。でも大人よりはイキイキしているようにみえます。幸せそうにみえます。それは知らないからです。知らないから未来がある。知らないから興味がある。知らないからワクワクするんです。

つまり、単に物事を知ればいいってことではないのです。物事を知るには順番があります。

また、オリジナリティーの問題もあります。自分というものを保つために知らない。情報化社会で生きる知恵とも言えます。余計な知識を頭の中に入れないこと。必要ない知識はいらない。情報が拡散してしまうため。収束しないといけない。この情報化社会においては、収束こそが一番大事なことであります。収束してこそ人は幸せになれると思います。

そして、知らないことが人間関係の形成に如何に重要であるかということ。知らないから教えてあげる、知らないから助けてあげる、知らない、あるいは気付かないということが、人を動かし、そして、よい人間関係が生まれるきっかけになります。

知らないということは何も恥ずかしいことではなく、むしろ価値があることです。

余計なことを知らない。情報化社会を生きる上で、自分を保つ上で、とても重要な事です。

感情の始まり

感情とは一つの終着点と捉えることができるのではないか。

悲しい、寂しい、楽しい、嬉しい、、人が持つ感情。。

人が思考し、よく考え、行動し、生きていく、続いていくこと、、それがどうしようもなくなった時、行き場がなくなった時、感情というものが芽生えるのではないか。

子供の初めの感情の芽生えというものはどのようなものなのか。

赤ちゃんは、感覚はあるが、大人のようなきちんとした感情というものをまだ持っていない。

考えたり、色々なことを体験したり、経験したり、その結果、どうしようもなくなった、その時、周りから助けてもらった、怒られた、何もしてもらえなかった、、このようなとき、色々な感情が芽生えるきっかけになり、そして、このようなことを何度も経験することで、徐々に感情というものが形作られていくのではないか。

しかし、もしそうだとしても、これは良いことなのだろうか。

子供の頃は楽しかった。大人と子供ではどちらが幸せをより多く感じているのだろうか。子供のほうが幸せだとするのが大方の意見ではないか。子供の頃の純粋な精神状態が、大人より幸せだとする意見が大半ではないか。

もしそうなら、それは「感情化」していなかったためではないか?子供の頃はまだ「感情化」していなく、ただ「感じていた」、だから、大人より楽しかった、幸せをより多く感じていたのではないか。大人は子供より「感じる」ことに鈍感になってしまっているのではないか。

このように考えると、感情が形作られていくということは、素直に喜ぶべきことばかりではないと思えてくる。

脳内でのネットワークが複雑になりすぎたために感情というものが進化した、ニューロンネットワークの複雑さに耐え切れないために、感情というものが生まれたと解釈することもできる。

ニューロンの発火がうまくいかなくなった、一つのニューロン発火経路が終わりを迎えた、その結果、感情というものにシフトした、新たなステージに移行したと例えることもできる。

しかし、そう考えてみても、やはり、神経生理学的に見て、ニューロンの発火経路が終わりを迎える、すなわち感情が芽生えるということは、あまり喜ばしいことではないのではないだろうか?

感情が芽生える、つまり、脳がいわゆる「老化」を始めると捉えることもできるのではないか?

では、そうならないためにはどうすればいいのか。

感情が芽生える前に行動をすることが、このニューロンの発火経路が終わることを防ぐ唯一つの方法なのではないか?

辛くなる、悲しい思いになる、、その前に、行動することが重要なのではないか?

人間関係で辛くなる前に、行動し、その原因解決に務める。

楽しくなる前に、その状態がずっと続くように、行動する、努力すると、より幸せな人生を送れるようになるのではないか。子供のように「感じる」ことが大人になってもできるのではないか。子供の頃の純粋な精神状態を維持できるのではないか。