2.  XAMPPによるローカルサーバーの立ち上げ

WordPressが動作するにはPHPとデータベースが必要です。これらは基本的にはサーバー上で動くため、テーマを作成するにはサーバーが必要になります。レンタルサーバーを借りるのが一般的で、もちろんレンタルサーバー上でテーマを作成することもできます。ですが、後々のことを考えると、ローカルサーバーを立ち上げておくことをおすすめします。(テーマ作成時には頻繁にサイトを更新する必要があり、その間に訪問者がアクセスすると、サイトが正常に表示されない等の不具合がでるからです。)

一般的に、ローカルサーバーを立ち上げるには、Apacheと呼ばれるサーバーソフトウェアを導入する必要があり、これに加えて、PHP、そして、データベース管理システムであるMySQLをインストールすると、基本的にはWordPressが動く環境が整います。

ですが、専門知識が多く必要なため、WordPressでテーマを作成する人の多くが、XAMPPと呼ばれるソフトウェアでローカルサーバーを構築しています。

XAMPPとは、上記のApache、PHP、MySQL(現行MariaDB)がパッケージされており、これらの管理が一括して行えるように開発されたソフトウェアです。GPLでライセンスされており、誰でも使用することができます。

(以下はXPMPPでのローカルサーバーの立ち上げについての解説になります。)

 

目次

******************************

2.1   XAMPPのインストールと起動確認

2.2   MySQLとphpMyAdminのパスワード設定

2.3   WordPress用のデータベースの作成

2.4   WordPressのインストール

******************************

 

2.1   XAMPPのインストールと起動確認

XAMPPは簡単にインストールすることができます。
(XAMPPのインストールについてはたくさんのサイトで解説されているので、そちらも合わせて参考にされるとよいと思います。)

※ OSはWindows 32bit、XAMPPのバージョンは7.2.4 での解説になります。

まず、公式サイトよりインストーラーをダウンロードします。(ファイルの容量は約122MBです。)

ダウンロードしたインストーラーを起動します。

セットアップ画面が表示されるので、Nextボタンをクリックします。

インストールするコンポーネントを選択します。WordPressで必要なものはApache、MySQL、PHP、phpMyAdminなので、それ以外はチェックを外します。

インストールするフォルダを設定します。デフォルトのC:\xamppにインストールすることをおすすめします。

パッケージソフトのBitnamiの説明があります。(Bitnamiとは、XAMPPと同様、パッケージソフトで、チェックボックスにチェックが入っているとBitnamiのサイトがブラウザで表示されます。)

インストールの準備が終わり、Nextボタンをクリックするとインストールが始まります。

インストール画面が表示されます。(5分ほど時間がかかります。)

完了すると、その旨が記載されたウィンドウが表示され、インストールは終了です。
チェックボックスにチェックが入った状態でFinishボタンをクリックすると、XAMPPのコントロールパネルが表示されます。

※ 直接起動する場合は、インストールしたxamppのディレクトリにある「xampp-control.exe」を実行します。

はじめに、英語かドイツ語かの選択があります。

何も問題がなければ、XAMPPのコントロールパネルが表示されます。
(正常に起動されなければ、ログ画面に赤色でエラーが表示されます。エラー内容をよく確認し、対応しましょう。特に、ポートを使用するアプリケーションを起動していないか、また、Windowsのファイアーウォールの設定に問題がないか、確認してみましょう。)

Apacheと、データベース管理システムであるMySQLのStartボタンをクリックし、ログ画面に「Status change detected: running」と表示されれば起動は成功です。

※ 起動の確認が終われば、StopボタンをクリックしてApacheとMySQLの起動を終了し、コントロールパネルのQuitボタンでXAMPPを終了します。

目次へ

2.2   MySQLとphpMyAdminのパスワード設定

続いて、MySQLのパスワード設定を行います。

ApacheとMySQLが起動している状態で、コマンドプロンプトを起動し、以下のようにcdコマンドを実行します。

cd c:\xampp\mysql\bin

ディレクトリが変更されたことを確認します。

※ XAMPPをC:\xamppにインストールしていない場合は適宜変更してください。

ディレクトリが変更されれば、以下のように入力します。

mysqladmin -u root password

パスワードを要求されるので、任意のrootのパスワードを入力します。

※ パスワードは2回入力が必要です。

次に、phpMyAdmin側のパスワードを設定します。

phpMyAdminとは、MySQLをブラウザ上で操作できるプログラムです。なので、MySQLでrootのパスワードを設定すると、phpMyAdminでもパスワード設定が必要になります。

まず、テキストエディタで「c:\xampp\phpMyAdmin」ディレクトリにある「config.inc.php」ファイルを開きます。

21行目に、先程入力したrootのパスワードを入力します。

$cfg['Servers'][$i]['password'] = 'rootのパスワード';

変更を保存して、AacheとMySQLを再起動し、MySQLの「Admin」をクリックします。

ブラウザでphpMyAdminの管理画面が表示されれば、パスワード設定は完了です。

※ 自動的にログインされるので、ログイン画面は表示されません。表示する場合は、「config.inc.php」ファイルの19行目の「auth_type」を’config’から’cookie’に書き換えます。

目次へ

2.3   WordPress用のデータベースの作成

WordPressをインストールする際には、まず、データベースを作成しておく必要がありますので、引き続き、phpMyAdminの管理画面から、WordPress用のデータベースの作成を行います。

まず、データベースのタブをクリックします。

データベース名に任意の文字を入力し、文字セットと照合順序を選択し、「作成」をクリックします。

今回はデータベース名を「wp_01」に、文字セットと照合順序に「utf8_general_ci」を選択しました。

(WordPressのバージョンが4.2から、4バイト文字への対応のため、「utf8mb4_general_ci」が推奨されていますが、サーバー側のMySQLバージョンが5.5より古い場合は適用されません。このような理由から今回は、あえてMySQLのデフォルトである「utf8_general_ci」を選択しています。)

左サイドバーでデータベースが作成されたことを確認できれば、WordPress用のデータベースの作成は終了です。

目次へ

2.4   WordPressのインストール

データベースの作成が終了すれば、次にWordPressのインストールを行います。

まず、WordPressのダウンロードサイトより、WordPressのzipファイルをダウンロードします。

ダウンロードしたzipファイルを解凍すると、WordPressというフォルダが解凍できます。

解凍したWordPressのフォルダを、Apacheの初期フォルダである「 C:¥xampp¥htdocs 」にコピーします。

※ XAMPPをC:\xamppにインストールしていない場合は適宜変更してください。

これで、ブラウザ上からWordPressのインストール画面が表示できるようになりました。

XAMPPのコントロールパネルで、ApacheとMySQLが起動されていることを確認してから、ブラウザで「http://localhost/wordpress/」にアクセスします。

すると、WordPressのインストール画面が表示されるので、「さあ、始めましょう!」をクリックしてインストールを開始します。

はじめに、WordPressとデータベースの接続設定を行うので、以下のように入力します。

「データベース名」: 先程作成したWordPress用のデータベース名「wp_01」を入力します。
「ユーザー名」: 変更していなければ「root」を入力します。
「パスワード」: MySQLのパスワード設定で指定したパスワードを入力します。
「データベースのホスト名」: 「localhost」を入力します。
「テーブル接頭辞」: 一つのデータベースに複数のWordPressをインストールする際に必要になりますが、今回は一つなので、デフォルトの「wp_」でかまいません。

すべての入力が終われば、「送信」をクリックします。

問題なければ以下の画面が表示され、WordPressとデータベースの接続設定は完了です。

「インストール実行」ボタンをクリックし、次のWordPressの設定に進みます。

WordPressの設定では以下のように入力します。
(これらの設定は後で変更できるため、決まっていない場合は、仮に入力しておくこともできます。)

「サイトのタイトル」: ブログの題名を入力します。
「ユーザー名」: ニックネーム等、ユーザー名を入力します。
「パスワード」: ランダム生成されるので、そのまま利用することもできます。
「メールアドレス」: ローカルサーバーなので、WordPressからメールが送られることはありませんが、入力は必須です。

入力が終われば、「WordPressをインストール」をクリックします。

何も問題がなければ、以下のページが表示され、WordPressのインストールは終了です。

※ 次ページでWordPressの管理画面よりテーマの作成をしていきますが、進まない場合は、ApacheとMySQLの起動を終了し、XAMPPを終了しましょう。

スポンサーリンク

コメント欄

メールアドレスが公開されることはありません。